オルカンはMSCI ACWIに連動する投資信託
オルカンは米国のMSCI Inc.が算出する世界の株式を対象とした株価指数『MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス(MSCI ACWI)』に連動する投資信託です。オルカンの交付目論見書に記載される国別構成割合は年2回(3月、9月)に更新されます。
「オルカン」は三菱UFJアセットマネジメントの登録商標です。全世界株式への投資する投資信託は複数ありますが、正確にはオルカン=eMAXIS Slim全世界株式を指します。
eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)|三菱UFJ銀行
【概要】
eMAXIS Slim全世界株式(オールカントリー) | |
インデックス型(指数連動型) | |
MSCI オールカントリー・ワールド・インデックス | |
2018年10月31日 | |
4月25日(年1回) | |
年0.05765%(2023月9日8以降) |
構成国と比率は時代に合わせて変化
MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス(ACWI)の投資対象は大型・中型株式。先進国23ヵ国、新興国24ヵ国を合わせた全世界47ヵ国の時価総額85%をカバー。
構成国
(7ヵ国) |
・米国 |
・ブラジル ・メキシコ ・チリ ・ペルー ・コロンビア |
(31ヵ国) |
・イギリス |
・サウジアラビア ・南アフリカ ・アラブ首長国連邦 ・カタール ・クウェート ・ポーランド ・トルコ ・ギリシャ ・ハンガリー ・チェコ ・エジプト |
(9ヵ国) |
・日本 |
・中国 ・インド ・台湾 ・韓国 ・インドネシア ・タイ ・マレーシア ・フィリピン |
【構成国変遷】
2020年3月:アルゼンチン、サウジアラビア追加。新興国は24→26ヵ国に増加。
2021年3月:クウェート追加。新興国は26→27ヵ国に増加。
2022年3月:ロシア、アルゼンチン、パキスタン除外。新興国は27→24ヵ国に減少。
※ 英:イギリス、加:カナダ、仏:フランス
オルカンの目論見書から対象国・構成比率を抜粋し記録してます。興味のある方はリンク先 構成国履歴 を確認ください。
オルカンを選ぶ理由
・これ1本で全世界の株式へ分散投資
・常に運用コスト業界最低水準を目指すファンド
・投資信託は少額から投資可能
・純資産総額が右肩上がり
オルカンを選ぶ大きな理由は1つの投資信託で全世界の株式に分散投資できることです。個別銘柄で分散投資を行うにはお金も手間もかかりますが、投資信託であれば少額から簡単に購入可能です。分散とは銘柄数を増やすだけでなくセクター、地域の分散が重要であり、オルカンは1本で十分な分散投資が可能です。
投資信託の手数料は純資産額が大きければ大きいほど、投資信託を運用するための経費率(運用資産に対する経費の割合)を低く抑えることができます。オルカンの純資産額は順調に拡大しており『運用コスト業界最低水準』の方針を実現する上で理想的です。数ある全世界株ファンドのなかでも知名度が高く、資産規模の大きく、手数料量の安いオルカンは今後も選ばれ続ける可能性が高く、後続の投資信託と差をつけ続けることが想定されます。
オルカンのデメリット3選
① 投資対象の6割は米国株
全世界の株式市場において米国株の占める割買いが大きく、オルカンの約6割は米国株で構成されています。コロナショック時もS&P500と似た動きをしており全世界への分散によるリスク低減効果が小さい可能性がります。
② パフォーマンスの低い国が含まれる
何年も成長が停滞している国がパフォーマンスを下げる可能性があります。2010年以降、GAFAMを代表とする米国株の成長率は他国を圧倒しており、S&P500と比較すると全世界インデックスのパフォーマンスは見劣りする状況です。
③ 新興国リスクがある
先進国と比べ新興国は株式市場が未熟であり株主保護が十分に期待できません。
オルカンの成績は?
ファンド設定日の2018年10月から2023年初までの年間利回りは平均+12.0%。
MSCI ACWIの1987年以来の平均リターンは年率+6.1%。2010年以降は+7.9%。