eMaxis Slim全世界株式(通称オルカン)の情報をまとめています。ここを読めばオルカンの全て網羅できるサイトを目指し更新しています。
- eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)とは?
- オルカンの純資産総額は3兆円超え
- オルカンを構成する国と比率は時代に合わせ変化している
- オルカンが選ばれる理由
- オルカンのデメリット3選
- オルカンの成績は?
eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)とは?
三菱UFJ国際投信が運用を手掛ける全世界の株式を投資対象とする投資信託のことです。eMAXIS Slim(イーマクシスリム)とは三菱UFJ国際投信のインデックスファンドシリーズの名称です。インデックスファンドは日経平均やS&P500等の特定の指数(インデックス)への連動を目指しています。オルカンは株価指数「MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス(配当込み・円換算ベース)」を対象としており、投資可能な全世界株式の約85%カバーしています。
「eMAXIS Slimシリーズ」の最大の特徴は業界最低水準の運用コストを目指し続けることを宣言している点です。後発に手数料の安いファンドが登場しても、追従してコストの見直しが行われます。その為、手数料目当ての乗り換えの必要が無く、安心して長期投資を目指すことができます。
全世界の株式が対象の投資信託は複数ありますが、「オルカン」は三菱UFJアセットマネジメントの登録商標であり、eMAXIS Slim全世界株式(オールカントリー)を指します。
【オルカン概要】
地域 | eMAXIS Slim全世界株式(オールカントリー) |
商品分類 | インデックス型(指数連動型) |
連動指数 | MSCI オールカントリー・ワールド・インデックス |
設定日 | 2018年10月31日 |
運用会社 | 三菱UFJアセットマネジメント株式会社 |
分配金 | 0円 |
決算日 | 4月25日(年1回) |
信託報酬 | 年0.05765%(2023月9日8以降) |
償還日 | 無期限 |
原則として為替ヘッジは行わず為替相場の影響を受けることになります。基準価格は日本円に換算された値であり、円安はプラス、円高はマイナスの影響を受けます。
為替ヘッジとは
為替の変動による外貨資産の円ベースの価値の変化を回避することです。ヘッジ(hedge)は直訳すると「避ける」という意味です。一般的に海外の株や債券などの資産に投資する場合、その国の通貨で運用が行われます。そのため、為替の変動により、円に換算する際に資産価値も変動することになります。このような為替の影響を避けることが為替ヘッジの目的です。為替ヘッジを行うために、先物取引や信用取引などが行われますが、相応のコストが必要となります。
引用元:初めてでもわかりやすい用語集│SMBC日興証券
オルカンは2019年より6年連続「投信ブロガーが選ぶ!Fond of the Year」で1位を獲得しました。投信ブロガーが選ぶ!Fond of the Yearとは、一般投資家目線でその年の一番良い投資信託を自分たちで決めようという趣旨でX(旧Twitter)で投票し決定します。運営はボランティアにより無償で行われています。。
参考:投信ブロガーが選ぶ! Fund of the Year 2023
「eMAXISシリーズ」と「eMAXIS Slimシリーズ」は名称は似ていますが異なるファンドであり注意が必要です。「eMAXIS Slimシリーズ」の方が手数料が安く、販売チャネルはインターネット限定です。
【手数料】
(オール・カントリー) |
|
※2024年5月時点
オルカンの純資産総額は3兆円超え
資産運用額は3兆円超えており日本第2位の規模(2024年5月時点)2024年からはじまった新NISAの後押しもあり、わずか5か月間で+1兆円増加。
ファンド設定日の2018年10月から2023年初までの年間利回りは平均+12.0%。
MSCI ACWIの1987年以来の平均リターンは年率+6.1%。2010年以降は+7.9%。
参考:純資産総額 :投信ランキング :投資信託 :マーケット :日経電子版
オルカンを構成する国と比率は時代に合わせ変化している
ファミリーファンド(方式)とは
複数の投資信託の資金をまとめて「マザーファンド(親ファンド)」と呼ばれる投資信託に投資し、マザーファンドで株式や債券などに分散投資をして運用する方式のことをいいます
引用元:初めてでもわかりやすい用語集│SMBC日興証券
私たち投資者はオルカン(ベビーファンド)を購入します。集まった資金は指数に沿った割合でマザーファンドを購入に充てられ、マザーファンドを通じて運用されます。
MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス(ACWI)の投資対象は大型・中型株式です。先進国23ヵ国、新興国24ヵ国を合わせた全世界47ヵ国が対象です(2024年5月時点)
構成国
(7ヵ国) |
米国 |
ブラジル |
(31ヵ国) |
イギリス |
サウジアラビア |
(9ヵ国) |
日本 |
中国 |
【構成国変遷】
2020年3月:アルゼンチン、サウジアラビア追加。新興国は24→26ヵ国に増加。
2021年3月:クウェート追加。新興国は26→27ヵ国に増加。
2022年3月:ロシア、アルゼンチン、パキスタン除外。新興国は27→24ヵ国に減少。
※ 英:イギリス、加:カナダ、仏:フランス
オルカンの目論見書から対象国・構成比率を抜粋し記録。詳細はリンク先の 構成国履歴 を確認ください。
オルカンが選ばれる理由
・オルカン1本で全世界の株式へ分散投資
・投資信託は少額から投資可能
・常に運用コスト業界最低水準を目指しており、後発の手数料の安いファンドに乗り換える必要がない(最安水準へコストが見直される)
・純資産総額が右肩上がりであり流動性が高い
オルカンを選ぶ大きな理由は1つの投資信託で全世界の株式に分散投資できることです。個別銘柄で分散投資を行うにはお金も手間もかかりますが、投資信託であれば少額から簡単に購入可能です。分散とは銘柄数を増やすだけでなくセクター、地域の分散が重要ですが、日々変動する株価を考慮しリバランスし続けるには手間と時間がかかります。オルカンは指数に合わせてリバランスされ、このファンド1本で全世界へ十分な分散投資が可能です。
投資信託の手数料は純資産額が大きければ大きいほど、投資信託を運用するための経費率(運用資産に対する経費の割合)を低く抑えることができます。オルカンの純資産額は順調に拡大しており『運用コスト業界最低水準』の方針を実現する上で理想的です。数ある全世界株ファンドのなかでも知名度が高く、資産規模の大きく、手数料量の安いオルカンは今後も選ばれ続ける可能性が高く、後続の投資信託と差をつけ続けることが想定されます。
オルカンのデメリット3選
① 投資対象の6割は米国株
全世界の株式市場において米国株の占める割買いが大きく、オルカンの約6割は米国株で構成されています。コロナショック時もS&P500と似た動きをしており地域分散によるリスク低減効果が小さい可能性がります。
② パフォーマンスの低い国が含まれる
何年も成長が停滞している国がパフォーマンスを下げる可能性があります。2010年以降、GAFAMを代表とする米国株の成長率は他国を圧倒しており、S&P500と比較すると全世界インデックスのパフォーマンスは見劣りする状況です。
③ 新興国リスクがある
新興国は先進国と比べて株式市場が未熟であり株主保護が十分に期待できない可能性があります。他にも先進国への投資と比べてカントリーリスク等が高い傾向です。
カントリーリスクとは政治・経済・社会情勢の変動が大きくなる場合があり、政治不安、経済不況、社会不安が証券市場や為替市場に大きな影響を与えることがあります
オルカンの成績は?
ファンド設定日の2018年10月から2023年初までの年間利回りは平均+12.0%。
MSCI ACWIの1987年以来の平均リターンは年率+6.1%。2010年以降は+7.9%。